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漢方薬の代替医療からの脱出

女性の健康・妊娠・出産

原発性月経困難症に対する漢方薬の鎮痛効果:二重盲検試験

DOI: 10.1142/S0192415X9700024Xwww.ncbi.nlm.nih.gov 「虚」、「陰」、「寒」、および「瘀血」で月経困難症に苦しんでいる女性での当帰芍薬散の鎮痛効果を評価した。これらの状態の判定には、診断スコアリングシステムが使用された。 二重盲検法を使用して…

子宮頸がん・子宮体がん患者におけるシスプラチン/パクリタキセル化学療法による嘔気・嘔吐・食欲不振に対する六君子湯併用療法の効果:無作為化第II相試験(JORTC KMP-02)

DOI: 10.3802/jgo.2017.28.e44 ejgo.org 【目的】六君子湯は、日本において広く食欲不振や機能性胃腸症治療に用いられる漢方薬で、シスプラチン誘発性摂食低下回復効果が報告されている。 我々は、シスプラチン療法施行患者の化学療法誘発性嘔気・嘔吐(CINV…

末梢の冷えを自覚する女性の末梢血流に対する漢方薬の効果:無作為化比較試験

dx.doi.org 【背景】日本では、末梢の冷えの治療に漢方薬である当帰四逆加呉茱萸生姜湯がよく用いられる。これは日本女性にはよくみられる訴えである。しかしながら、この処方の効果が無作為化比較試験で検討されたことはまだない。本研究において、末梢の冷…

牛車腎気丸はドセタキセル服用乳がん患者の神経障害を防止する

dx.doi.org 【背景】牛車腎気丸は種々の神経症状の治療に用いられている。我々は、乳がん患者で、ドセタキセルが関係する神経毒性に対する、牛車腎気丸とメコバラミン(B12)の有効性を調べた。 【方法】60例の乳がん患者にドセタキセルを投与した。33例(牛…

牛車腎気丸のパクリタキセル/カルボプラチン療法による末梢神経障害に対する軽減効果の客観的評価:多施設共同研究

dx.doi.org 癌に対するパクリタキセル/カルボプラチン療法(TC療法)は神経毒性を示し、対処困難な末梢神経障害を高頻度でおこす。本研究では、TC療法による末梢神経障害に対する牛車腎気丸の効果を評価した。本研究に組み入れた対象は、TC療法を実施し末梢…

精神症状を有する中年女性における循環血中サイトカイン濃度の選択的セロトニン再取り込み阻害剤および漢方薬による変化

DOI: 10.1016/j.maturitas.2008.12.007 www.sciencedirect.com 【目的】本研究は精神的症状を有する中年女性における選択的セロトニン再取り込み阻害剤パロキセチンと加味逍遙散の血清サイトカイン濃度に及ぼす影響を比較検討した。 【方法】不安や軽度うつ…

多嚢胞性卵巣症候群患者の内分泌状態及び排卵誘発に対する八綱弁証に基づき選択された漢方薬から温経湯への切り替え効果

DOI: 10.1142/S0192415X06003746 www.ncbi.nlm.nih.gov 本研究は多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)患者の内分泌及び排卵誘発に対する、これまで処方されていた漢方薬から温経湯の切り替え効果の検討であった。PCOSと診断された無排卵患者64例を本研究に登録した。…

下肢の冷えを呈する閉経後女性の末梢血流に及ぼすビタミンEと温経湯の作用比較:無作為化前向き研究

DOI: 10.1142/S0192415X06004442 www.ncbi.nlm.nih.gov 我々は、冷えを伴う閉経周辺期女性の血流並びに下肢の冷えの関連性に対するビタミンEと温経湯の血流変化を比較した。下肢の冷えを伴う42~61歳(平均50.4±3.8歳)の閉経女性161例を対象とした。患者は…

妊娠初期の切迫流産に対する芎帰膠艾湯の有効性

DOI: 10.1142/S0192415X06004247 www.ncbi.nlm.nih.gov 本研究では、妊娠初期の切迫流産に対する芎帰膠艾湯の臨床的有効性を検討した。大阪医科大学附属病院で切迫流産と診断された妊婦72例を芎帰膠艾湯7.5g/日投与群36例とヒト絨毛性ゴナドトロピン(hcG)…

ホットフラッシュと冷えに対する桂枝茯苓丸とホルモン補充療法の有効性の比較

DOI: 10.1142/S0192415X05002813 www.ncbi.nlm.nih.gov 我々は四肢の血流とホットフラッシュの関連性、並びにホルモン補充療法(HRT)と更年期女性のホットフラッシュに用いられる桂枝茯苓丸による治療後の血流変化を比較した。46~58歳(平均:53.4±3.6歳)…

うつ症状を示す閉経後女性に対するホルモン補充療法の補助療法としての温経湯の有効性

DOI: 10.1097/01.wnf.0000138634.34498.05 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 【目的】ホルモン補充療法(HRT)は更年期のうつ症状を改善するが、HRTに反応を示さない女性では効果的な補助療法として抗うつ薬を必要とする。本研究はHRTに抵抗性を示す更年期のうつ病症…

低色素性貧血を有する子宮筋腫女性に対する当帰芍薬散の有効性と安全性の客観的評価

doi.org 子宮筋腫に伴う低色素性貧血治療における当帰芍薬散及び経口鉄製剤の有用性を前向きに研究比較した。本研究は子宮筋腫に起因する月経過多に関連した軽度ー中等度低色素性貧血と診断された患者25例を対象とした。患者は当帰芍薬散群(n=10)と鉄製剤…

黄体機能不全の補正に対する温経湯

www.ncbi.nlm.nih.gov 【目的】黄体機能不全患者に対する温経湯の臨床的有効性を検討した。 【試験デザイン】本研究には黄体機能不全患者で温経湯(7.5g/日)治療群103例および対照群94例を対象とした。静脈血を採血し、血漿ゴナドトロピン、17β-エストラジ…

黄体形成ホルモン分泌の基礎レベルが高い女性の内分泌機能と排卵に対する温経湯の効果

www.ncbi.nlm.nih.gov 【目的】高LH血症を伴う無排卵患者に対する温経湯の効果の検討。 【試験デザイン】多嚢胞性卵巣症候群(n=38)または非多嚢胞性卵巣症候群(n=62)患者100例を2群に無作為に割り付けた。温経湯群52例と対照群48例の内分泌レベル(FSH、…

妊娠悪阻治療に対する漢方薬の安全性と有効性

DOI: 10.1002/ijgo.12781 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 【目的】小半夏加茯苓湯、当帰芍薬散、半夏厚朴湯などの漢方薬の胎児に対する安全性および妊娠悪阻を呈する妊婦の入院短縮並びに医療費削減を検討した。 【方法】2005年1月1日から2016年12月31日にかけて産…

ホットフラッシュを呈する女性における血中サイトカインレベルに対する漢方薬の効果

DOI: 10.1097/gme.0b013e3181e5063c pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 桂枝茯苓丸、加味逍遙散の血中サイトカインに対する効果について、ホットフラッシュを呈する女性で検討した。7例の閉経前、51例の閉経期、45例の自然閉経後、17例の外科的閉経後の女性でホットフ…

羊水過少症に対する五苓散の治療効果:五苓散は羊水過少症における最大羊水深度を増加させる

dx.doi.org 【目的】羊水過少は胎児の生命予後の悪化もたらす。 産科の臨床現場において羊水過少管理は重要である。我々は羊水過少症に対する五苓散の臨床的有効性を検討した。 【方法】羊水過少(最深羊水ポケットが3cm未満に減少)治療開始前後に最も深い…

更年期障害の患者に対する黄連解毒湯の臨床効果:加味逍遙散レスポンダーにおける症状との比較

doi.org 黄連解毒湯は血の道症を適応としているが、近年更年期障害に対する使用が少ないと思われる。今回、更年期障害症例40症例に対する漢方治療成績を調査したところ、改善38例、不変1例、判定不能1例であった。有効漢方薬としては黄連解毒湯11例と加味逍…

不眠症の更年期女性において柴胡桂枝乾姜湯は血漿中のインターロイキン‐6および可溶性インターロイキン‐6受容体の濃度を調節し、抑うつ気分を改善する

DOI: 10.1142/S0192415X05003338 www.ncbi.nlm.nih.gov 本研究は、閉経前後の女性の抑うつ気分および血漿インターロイキン6(IL-6)と可溶性インターロイキン6受容体(sIL-6R)濃度に対する柴胡桂枝乾姜湯(漢方薬)と抗不安薬の効果を比較するために行った…

更年期うつ病患者における加味逍遥散投与による血清中腫瘍壊死因子(TNF-α)の変化

DOI: 10.1142/S0192415X04002259 www.ncbi.nlm.nih.gov 更年期症状を予防または治療するために、漢方薬が広く使用されている。更年期女性の気分障害に関与する可能性のある腫瘍壊死因子(TNF)-αの潜在的関与を調査し、免疫機能と漢方薬の有効性との関係を明…

加味逍遥散は更年期うつ病女性における血漿中インターロイキン-6(IL-6)と可溶性IL-6受容体濃度を低下する

ci.nii.ac.jp 我々は、加味逍遙散による更年期症状と血漿インターロイキン6(IL-6)、可溶性IL-6受容体(sIL-6R)濃度の改善について、抗うつ薬と比較して評価した。閉経期の症状を訴える100例を2群に振り分け(証を基に選ばれた48例を加味逍遥散群、52例を…

便秘症の妊婦に対する大建中湯の有効性と安全性

DOI: 10.1016/j.tjog.2015.12.003 www.sciencedirect.com 【目的】妊娠中の女性にとって、便秘は一般的であり、かつ重大な問題となる。本研究の目的は、便秘症を訴える妊婦に対する大建中湯の有効性と安全性を検討することである。 【方法】本前向き試験は、…

ホルモン補充療法に抵抗性がある更年期障害で精神症状を強く訴える患者に対する加味逍遙散の有効性

DOI: 10.1111/j.1447-0756.2012.01936.x www.ncbi.nlm.nih.gov 【目的】更年期障害に対するホルモン補充療法(HRT)は、ホットフラッシュ、発汗のような血管運動症状に有効だが、不安、抑うつ、興奮のような精神症状には有効ではない。このような症例では、…

ヒトにおける包括的転写解析による当帰芍薬散の薬理学的効果に関する検討

doi.org 当帰芍薬散は、冷え症、むくみ、月経不順などに用いられる漢方薬である。本研究では、当帰芍薬散の効果を薬理学的に解明することを目的に、cDNAマイクロアレイを使った網羅的遺伝子発現解析により、服用で発現変動する遺伝子を探索した。上記3症状を…

月経前症候群に対する漢方治療:指尖容積脈波二次微分波を用いて定量化した加味逍遙散の効果

DOI: 10.1111/j.1447-0756.2007.00531.x www.ncbi.nlm.nih.gov 【目的】月経前症候群(PMS)は40-80%の女性に影響を及ぼす。漢方薬はPMSに頻繁に処方されているので、加味逍遙散の有効性を、まず、血管年齢(VA)を評価する指尖容積脈波二次微分波(SDPTG)…

月経前不快気分障害に対する加味逍遙散の有効性:非盲検予備的研究

DOI: 10.1111/j.1440-1819.2007.01649.x www.ncbi.nlm.nih.gov 本論文の目的は、月経前不快気分障害(PMDD)の外来患者に対する加味逍遙散の効果を検討することであった。PMDDを有する30例を6回の月経周期にわたり加味逍遙散で治療した。19例(63.3%)は、…

当帰芍薬散投与による多産女性における黄体機能不全の改善

DOI: 10.1142/S0192415X02000247 www.ncbi.nlm.nih.gov 当帰芍薬散の効果を黄体機能不全の女性および正常月経周期の女性を対象にin vivoで検討した。黄体機能不全は、基礎体温と血漿プロゲステロン値を毎日測定することにより判定した。当帰芍薬散には、黄体…

患者アンケートデータベースを用いた冷え症に対する漢方製剤「温経湯」の有効性指標の抽出

DOI: 10.1002/tkm2.1050 www.semanticscholar.org 【目的】漢方医学において冷えは一般的な訴えであり、温経湯による治療が一般的であるが、推奨される適応症(いわゆる口訣)は一定していない。そこで本研究では、温経湯による冷え性の治療効果を予測し、温…

3種の漢方製剤の効果:睡眠障害を有する閉経前後の日本人女性に対する当帰芍薬散(TJ-23)、加味逍遥散(TJ-24)、桂枝茯苓丸(TJ-25)の効果について

doi.org 【目的】睡眠障害を有する閉経前後の女性に対する漢方薬の効果を評価すること。 【方法】1995年から2009年の間に東京医科歯科大学更年期障害クリニックで健康・栄養教育プログラムを受けた閉経前後の女性1,523名の記録のうち、中等度から重度の睡眠…