Exodus of Kampo

漢方薬の代替医療からの脱出

黄体形成ホルモン分泌の基礎レベルが高い女性の内分泌機能と排卵に対する温経湯の効果

 

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【目的】高LH血症を伴う無排卵患者に対する温経湯の効果の検討。

【試験デザイン】多嚢胞性卵巣症候群(n=38)または非多嚢胞性卵巣症候群(n=62)患者100例を2群に無作為に割り付けた。温経湯群52例と対照群48例の内分泌レベル(FSH、LHおよびエストラジオール)、卵胞の成長および温経湯に対する反応を比較した。

【結果】温経湯は多嚢胞性卵巣症候群および非多嚢胞性卵巣症候群患者の高LH血症を有意に減少させた。また8週間の温経湯投与によって、血中エストラジオールが有意に増加した(43.5%)。また温経湯投与群では、主席卵胞の有意な発達も観察された。排卵障害または月経不順があり、血漿LH濃度が高い女性に対して温経湯を8週間にわたって投与した場合、多嚢胞性卵巣症候群の45.5%または非多嚢胞性卵巣症候群の80.0%でベースラインから少なくとも1SDの血清LHレベルの低下が認められた。血清LHの平均低下率は多嚢胞性卵巣症候群で22.2±35.7%、非多嚢胞性卵巣症候群で49.7±15.3%であった。この減少は非多嚢胞性卵巣症候群患者において有意であった(P=0.030)。排卵成功率を含む月経周期改善率は多嚢胞性卵巣症候群で50.0%、非多嚢胞性卵巣症候群で60.0%であり、両群間に有意差は認められなかった。