Exodus of Kampo

漢方薬の代替医療からの脱出

月経前症候群に対する漢方治療:指尖容積脈波二次微分波を用いて定量化した加味逍遙散の効果

DOI: 10.1111/j.1447-0756.2007.00531.x

www.ncbi.nlm.nih.gov

【目的】月経前症候群PMS)は40-80%の女性に影響を及ぼす。漢方薬PMSに頻繁に処方されているので、加味逍遙散の有効性を、まず、血管年齢(VA)を評価する指尖容積脈波二次微分波(SDPTG)、次に主観的症状に関する評価アンケートの二つの方法を用いて評価した。

【方法】SDPTGは、PMS(平均±SD = 32±6歳)患者45名で、治療前(0M)、開始時(1M)および3回目(3M)の治療の月に記録された。患者は毎月自分の愁訴に関するアンケート(44問)に答えた。SDPTGの再現性は、15名の健常なボランティア(33±9歳)で確認された。

【結果】治療前の年齢(Age)よりもVAの高い患者では、1M 対 0M(y=0.45x+1.59、推定標準誤差[SEE]=6.13年)、3M対0M(y=0.18x+4.09、SEE=6.03年)におけるVA-Age差の線形相関を見出した。VA-Ageは、11.3±6.4(0M)から 6.6±6.7(1M)および6.1±6.0years(3M)に減少した(P<0.01)。最も頻繁に起こる5つの症状に対する自己評価質問票のスコアは、20の 13.4±3.3(0M)から10.7±3.9(1M)および 8.2±4.6(3M)へ有意に改善した(P<0.01)。

【結論】加味逍遙散を使用した結果としてのPMS症状の改善を、SDPTGおよび自己評価アンケートによって定量化した。

Impact Factor: 1.091