Exodus of Kampo

漢方薬の代替医療からの脱出

抑肝散

日本人健常人ボランティアへの抑肝散単回投与後の活性成分の薬物動態:交差無作為化試験

dx.doi.org 【背景】抑肝散は、日本の伝統的な生薬製剤で漢方薬と呼ばれる。抑肝散エキスには、蒼朮、茯苓、川芎、釣藤鈎、当帰、柴胡、甘草の7種の生薬で構成される。抑肝散は、神経症、不眠症に加え、認知症の行動・心理症状にも用いられている。 【目的】…

術前不安と鎮静レベルに対する抑肝散の効果

dx.doi.org 【背景】術前の不安は、頻脈や高血圧のような、好ましくない心理反応を引き起こす。術前不安を予防することは、手術の結果を改善し、入院日数を減らす。漢方処方の1つである抑肝散には、抗不安作用があることが知られている。本研究の目的は、術…

当帰芍薬散は健常人の眼血流を増加させる

DOI: 10.1155/2014/586857 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 本研究の目的は、眼血流(OBF)における漢方薬の経口投与の検討することである。交差試験で、13名の盲検化された健常人に、5gの抑肝散、当帰芍薬散、桂枝茯苓丸、あるいは八味地黄丸が無作為に投与された…

BPSDの治療におけるリスペリドン、抑肝散、フルボキサミンの有効性と忍容性:無作為化盲検試験

DOI: 10.1097/JCP.0b013e31829798d5 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov BPSDという言葉は、不安、抑うつ、興奮性、攻撃性、摂食障害、不適切な社会的または性的行動を含む、さまざまな非認知障害領域をカバーするのに用いられている。BPSDは、認知症患者の90%で見られ…

アルツハイマー病の日常診療下におけるBPSDに対する抑肝散の効果

DOI: 10.1016/j.pnpbp.2010.02.013 www.sciencedirect.com 抑肝散は、アルツハイマー病(AD)患者の認知症の行動および精神症状(BPSD)に対してドネペジルと一緒に頻繁に使用される。ここでは、非盲検無作為化並行群間比較試験において、AD患者における抑肝…

抑肝散のBPSD治療の無作為化交差試験

DOI: 10.1017/S146114570800970X pubmed.ncbi.nlm.nih.gov アルツハイマー病(AD)(混合型認知症を含む)またはレビー小体型認知症と診断された106例において、認知症の行動的および心理的症状(BPSD)の治療に使われる漢方薬の抑肝散の有効性および安全性…

抑肝散の高齢者アルツハイマー病のBPSDに対する効果

DOI: 10.1016/j.pnpbp.2008.12.008 www.sciencedirect.com 【目的】本研究の目的は、アルツハイマー病(AD)の高齢患者における認知症の行動および心理症状(BPSD)に対する抑肝散の効果を調査することであった。 【方法】ADを有する15例(平均年齢:80.2±4.…

4名のハンチントン病患者に対する漢方療法

DOI: 10.1002/mds.22447 www.ncbi.nlm.nih.gov 4例のハンチントン病(HD)患者は、抑肝散および柴胡加竜骨牡蛎湯による交差治療を受けた。2例が最初に抑肝散を8週間投与され、4週間のWash out後、柴胡加竜骨牡蛎湯を8週間投与された。他の2例はこれらの薬を…

認知症患者における行動と心理症状ならびに日常生活動作の改善に関する抑肝散の無作為化、観察者盲検対照試験

doi.org 【目的】無作為化、観察者盲検対照試験において認知症の行動と心理症状(BPSD)ならびに日常生活動作(ADL)の改善に関する漢方薬抑肝散の有効性及び安全性を検討した。 【方法】DSM-IV基準による軽度~重度認知症患者52例(男性24例、女性28例、平…

認知症入院患者における催眠薬と骨折の発生:全国入院患者データベースを用いた対症例対照研究

dx.doi.org 【背景】病院での転倒や骨折を防ぐことは、老人医学において重要な問題である。睡眠薬の使用は高齢患者の転倒や骨折の潜在的な危険因子である。しかし、睡眠薬の使用と骨折の発生との関連についてのデータは不足している。 【方法】2012年4月から…

アルツハイマー型認知症患者の睡眠障害に対する抑肝散の効果

dx.doi.org 【目的】抑肝散の認知症の行動・心理症状(BPSD)に対する有効性のエビデンスが蓄積されてきている。BPSDを有する患者と同様、アルツハイマー病(AD)患者の睡眠の質も悪い。高齢者では、睡眠時呼吸障害および睡眠時周期的四肢運動障害(PLMD)な…

認知症の行動・心理症状に用いる抑肝散が健常人の薬物代謝酵素活性に及ぼす影響

doi.org 世界的にも生薬製剤と医療用医薬品の併用は増加しつつある。したがって生薬製剤と医療用医薬品の相互作用は、臨床的に重要な問題となっている。認知症の行動・心理症状の治療に効果的な漢方薬の抑肝散は、最も使用されている生薬製剤の1つである。我…

アルツハイマーおよびその他タイプの認知症患者における睡眠障害に対する抑肝散の非盲検試験

DOI: 10.14283/jpad.2015.70 www.ncbi.nlm.nih.gov 【背景】副作用のリスクが低く効果的な催眠薬がアルツハイマー病(AD)患者には必要となる。睡眠の質を改善するための治療的介入は、認知機能を含むADの幾つかの症状を軽減するのに役立つからである。 【目…

パーキンソン病患者の神経精神症状に対する抑肝散の有効性と安全性に関する探索的試験

DOI: 10.1007/s00702-013-1105-y link.springer.com 本試験では、パーキンソン病患者の精神神経症状における抑肝散の有効性と安全性を、NPIを用いて検討した。25例のパーキンソン病患者(男性:女性14:11、年齢72歳)を試験に登録し、抑肝散(7.5g/日)を12…

BPSDを伴う、透析を受けている慢性腎不全患者に対する抑肝散治療:非盲検試験

DOI: 10.1016/j.jagp.2011.06.001 www.sciencedirect.com 【目的】BPSDを伴う、透析を受けている慢性腎不全認知症患者に対する抑肝散の有効性と安全性を評価した。 【方法】12例のBPSDを伴う透析を受けている慢性腎不全患者を登録し、抗精神病薬による現在進…

最晩発性統合失調症様精神病の治療に対する抑肝散の効果:非盲検試験

DOI: 10.1016/j.phymed.2013.01.007 www.sciencedirect.com 統合失調症は、全ての年齢群に影響を与えるが、晩発性または最晩発性統合失調症様精神病は、あまり研究されておらず、さまざまな治療の問題はまだ解決していない。本研究の目的は、認知障害がない…

小児と未成年の広汎性発達障害に関係する興奮性に対する抑肝散の効果:12週間の前向き非盲検試験

DOI: 10.1089/cap.2012.0108 www.ncbi.nlm.nih.gov 【背景】自閉症は、社会的交流の欠損、コミュニケーションの質的障害と、制限された、反復的、ステレオタイプ化したパターンの行動、興味、活動を特長とする精神神経症候群である。自閉症は、広汎性発達障…

小児夜尿症に対する抑肝散の効果

DOI: 10.1111/ped.12158 www.ncbi.nlm.nih.gov 【背景】夜尿症の主な病因は、夜間頻尿、膀胱容量が少ないこと、排尿筋過活動、覚醒域値が高いことなどである。デスモプレシンは、尿が多いことが原因の夜尿症患者に対する一次選択薬である。抑肝散はイライラ…

特定不能の広汎性発達障害と、アスペルガー障害に対する抑肝散の治療:12週間の前向き非盲検試験

dx.doi.org 多くの薬剤が、特定不能の広汎性発達障害(PDD-NOS)と、アスペルガー障害患者で、テストされている。これらの薬剤の多くは有用であることは証明されているが、PDD-NOSとアスペルガー病の初期治療として明確なものは知られていない。いくつかの薬…

睡眠障害の客観的マーカーとしてCyclic alternating pattern(CAP)を用いて評価した精神生理性不眠症に対する抑肝散の効果

DOI: 10.1111/j.1479-8425.2011.00527.x link.springer.com 最終評価者をブラインドした非盲検試験で、CAP法を用いて、6例の精神生理学的不眠症に対する抑肝散の効果を評価した。抑肝散はRechtschaffen & Kales法を用い評価した客観的睡眠のパラメーターに影…

血管性認知症の行動心理学的症状に対する抑肝散の効果:非盲検試験

DOI: 10.1016/j.phymed.2012.02.008 www.sciencedirect.com 今までの臨床研究は、抑肝散が認知症の行動心理学的症状(BPSD)に有効であることを、前回の臨床試験で示唆している。今回の試験は、血管性認知症を伴う患者の、BPSDにおける抑肝散の効果を明らか…

抑肝散投与によるレビー小体病を伴う認知症患者の妄想と幻覚の改善

DOI: 10.1111/j.1479-8301.2012.00413.x www.ncbi.nlm.nih.gov レビー小体病を伴う認知症患者のBPSDに対する、抑肝散の有効性と安全性を多施設非盲検試験で研究した。BPSDと思われるレビー小体病を伴う認知症患者63例(男性30例、女性33例:平均年齢78.2±5.8…

透析を受けている慢性腎不全認知症患者に対する抑肝散治療:非盲検試験

DOI: 10.1097/JGP.0b013e318227f88e www.sciencedirect.com 12例の透析を受けている慢性腎不全認知症患者に抑肝散を投与し、BPSDについて検討した。12例中、11例は4週間の投薬を完了できた。平均NPIスコアは、投与前に比較し投与後は有意に改善した。妄想と…

抑肝散によるシャルル・ボネ症候群(失明に起因する幻視)の治療:非盲検試験

DOI: 10.1097/WNF.0b013e318206785a pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 【目的】最近の研究によると、抑肝散はBPSDや境界性人格障害、神経安定薬による錐体外路性終末欠陥症候群、難治性の統合失調症に安全で有用とされている。幻視は失明、特に加齢による黄斑変性で…

前頭側頭型認知症の薬理学的処置に関する予備的研究:抑肝散の行動症状に及ぼす影響

DOI: 10.1111/j.1440-1819.2010.02072.x www.ncbi.nlm.nih.gov 本研究の目的は、前頭側頭型認知症の行動症状改善における抑肝散の有効性を調査することであった。この研究は、前頭側頭葉性認知症患者20例における4週間の毎日の抑肝散の前向き非盲検試験であ…

アルツハイマー型認知症のBPSDに対する抑肝散治療

DOI: 10.1016/j.pnpbp.2010.02.016 www.sciencedirect.com 非盲検試験において、アルツハイマー病(AD)患者の認知症の行動および心理学的症状(BPSD)の治療における漢方薬の抑肝散の有効性および安全性を調べた。この研究には、ADを有すると診断され、塩酸…

パーキンソン病認知症の行動および心理的症状に対する抑肝散による治療の成功

DOI: 10.1016/j.pnpbp.2009.11.019 www.sciencedirect.com 【目的】パーキンソン病患者(PD;n=7)および認知症のPD患者(PDD;n=7 )。 【背景】BPSDは老人性認知症の患者によく見られ、患者と介護者の生活に深刻な悪影響を及ぼす。 最近の研究では、漢方薬…

認知症の行動・心理症状を示す患者の精神症状および睡眠構造に対する抑肝散の効果

DOI: 10.1016/j.pnpbp.2007.12.027 www.sciencedirect.com【目的】近年、認知症の行動・心理症状(BPSD)に対する漢方薬の有効性が報告されるようになってきた。本試験では、認知症患者のBPSD および睡眠障害の改善における抑肝散の有効性を検討することを目…

神経遮断薬誘発性遅発性ジスキネジーに対する抑肝散の治療:非盲検試験

DOI: 10.1016/j.pnpbp.2007.12.003 www.sciencedirect.com 【背景】最近の研究において、セロトニンモデュレーターである抑肝散は、認知症および境界性人格障害患者の行動・心理症状の治療に安全で有用な薬剤であることが報告されている。著者らは、遅発性ジ…

抑肝散による境界性人格障害治療:非盲検試験

DOI: 10.1016/j.pnpbp.2007.07.026 www.sciencedirect.com 【背景】これまで実に多くの薬剤が境界性人格障害(BPD)患者を対象に試験されてきた。その多くの薬剤で有用性は証明済みだが、BPDに対する明確な主治療は現れていない。一部の薬剤では、有効性を認…