Exodus of Kampo

漢方薬の代替医療からの脱出

漢方薬(防風通聖散)による薬剤性膀胱炎

DOI: 10.1016/j.eucr.2021.101644

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

漢方薬の一つである防風通聖散は、肥満症やメタボリックシンドロームで注目されている。今回われわれは、70歳女性における8年間の防風通聖散使用によるアレルギー性膀胱炎を報告する。症例は3ヵ月前から無菌性膿尿を伴う排尿痛を呈した。膀胱鏡検査でびまん性尿路上皮紅斑と浮腫を認めた。尿細胞診では、好酸球の増加を認めた。防風通聖散を中止したところ、膀胱炎の症状は4日後に消失し、尿検査も正常化した。医師の承認を得ずに防風通聖散を再開すると膀胱炎の症状が現れ、中止後は症状が急速に沈静化した。これは、アレルギー性膀胱炎と漢方薬を関連づけた最初の英文症例報告である。

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