Exodus of Kampo

漢方薬の代替医療からの脱出

臨床薬理

アセトアミノフェンの薬物動態に及ぼす葛根湯の相互作用評価

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 葛根湯のアセトアミノフェン(APAP)代謝に及ぼす影響を検討するため、ヒト及びラットに対して葛根湯とAPAPを併用投与した薬物動態試験を実施した。ヒトでは各被検者の血中濃度曲線下面積を用いて薬物動態パラメーターを算出した。…

プレドニゾロンの薬物動態に対する類似の生薬を含む漢方薬の異なる効果

DOI: 10.1111/j.2042-7158.1995.tb05861.x www.ncbi.nlm.nih.gov 小柴胡湯、柴朴湯、柴苓湯の3つの主要な漢方薬は、強力な11β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害剤であるグリチルリチン含有生薬で構成されている。これらの製剤の併用投与におけるプ…

レボフロキサシン血中動態に及ぼす漢方薬の影響

doi.org 本研究では補中益気湯、六君子湯並びに十全大補湯いずれかの単回投与がレボフロキサシン(LVFX)の薬物動態に及ぼす影響を検討するため、健常者8例を対象とした非盲検無作為交差試験を実施した。被検者にはLVFX(200mg)単独を単回投与後、各漢方薬…

健常者におけるオフロキサシンの生物学的利用能に対する漢方薬の効果欠如

www.ncbi.nlm.nih.gov 近年漢方薬はOTC薬として利用できるようになり、また様々な慢性疾患の治療として西洋薬と共に処方されている。本研究ではオフロキサシン(OFLX)に対する小柴胡湯、六君子湯並びに柴苓湯の生物学的利用能(バイオアベイラビリティ)を…

ディスペプシア患者の胃排出能および上腹部症状に対する六君子湯の効果

DOI: 10.1111/j.1365-2036.1993.tb00120.x www.ncbi.nlm.nih.gov 慢性機能性ディスペプシア患者42例の胃排出能および上腹部症状に対する六君子湯の効果を検討した。対象を無作為に割り付け、22例には六君子湯1回2.5gを1日3回、20例はプラセボを同様に経口投…

牛車腎気丸、当帰四逆加呉茱萸生姜湯が温感および冷感閾値ならびに末梢血流へ与える影響

dx.doi.org 本研究の目的は、温感閾値、冷感閾値及び末梢血流に及ぼす漢方薬の牛車腎気丸および当帰四逆加呉茱萸生姜湯の効果を調べることである。健常ボランティア31名(対照群:9名、牛車腎気丸群:12名、当帰四逆加呉茱萸生姜湯群:10名)を対象とした。 …

大建中湯は結腸の運動を直接、刺激する

doi.org 8名の健常男性に大建中湯(5g, 生理食塩水に溶解)を上行結腸に投与し、その運動を体外式超音波検査により評価した。結腸の収縮は大建中湯投与129秒前後から観察された。結腸の半月ヒダにより仕切られた各segmentは独立して収縮した。生理食塩水のみ…

ヒト門脈血流に及ぼす大建中湯の影響

www.ncbi.nlm.nih.gov 【背景/目的】大建中湯は術後腸閉塞に用いられる漢方薬として知られている。しかしながら、門脈血流量に対する大建中湯の効果についての報告は存在しない。本研究の目的は、大建中湯の門脈血流への影響を明らかにすることである。 【方…

大建中湯によって誘起されたヒトの血漿神経へプチド上昇に対するピレンゼピンの効果

doi.org 大建中湯は、腸閉塞および腹部の冷感を含む腹部閉塞の治療に使用されている。我々は、大建中湯が血漿ニューロペプチド[モチリン、血管作動性腸ポリペプチド(VIP)、セロトニン、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、サブスタンスP]様免疫反…

健常人における血漿中の消化管調節ペプチド値に及ぼす二陳湯の影響

doi.org 漢方薬である二陳湯は、吐き気や嘔吐の治療に使用されている。漢方薬のほとんどは、いくつかの異なる生薬から作られている。例えば、二陳湯は5つの生薬、半夏、生姜、茯苓、甘草および陳皮の組み合わせである。従って、漢方薬の正確な薬理メカニズム…

大建中湯はヒト血漿におけるカルシトニン遺伝子関連ペプチドとサブスタンスPのレベルを上昇させる

doi.org 消化管粘膜の感覚求心性ニューロンは様々な生理学的役割を果たす神経ペプチド(カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、サブスタンスP等)を調節し、胃保護作用を有する。大建中湯の胃腸に対する薬理学的効果が胃腸粘膜調節ペプチドレベルの変化に…

ヒト血漿中の5-ヒドロキシトリプタミン(セロトニン)と血管作動性腸管ペプチド(VIP)に対する大建中湯の影響

doi.org 6名の健康な被験者から採取した血漿中の血管作動性腸管ペプチド(VIP)および5-ヒドロキシトリプタミン(セロトニン;5-HT)のレベルに対する大建中湯の効果を調べた。大建中湯7.5 gの単回経口投与は、プラセボ群(約1.0pg/ml)の応答と比較して、30…

肝保護薬である茵蔯蒿湯の胆汁分泌促進作用は、腸内微小環境に影響されるのか?

DOI: 10.1111/hepr.12985 www.ncbi.nlm.nih.gov 【目的】肝保護薬である茵蔯蒿湯の胆汁分泌促進作用は、患者によって異なる。本研究では、胆道閉塞患者における茵蔯蒿湯の胆汁分泌作用と腸内微小環境との相関性を検討した。 【方法】外胆汁瘻造設した胆道閉…

認知症の行動・心理症状に用いる抑肝散が健常人の薬物代謝酵素活性に及ぼす影響

doi.org 世界的にも生薬製剤と医療用医薬品の併用は増加しつつある。したがって生薬製剤と医療用医薬品の相互作用は、臨床的に重要な問題となっている。認知症の行動・心理症状の治療に効果的な漢方薬の抑肝散は、最も使用されている生薬製剤の1つである。我…

クローン病患者における大建中湯投与による血中アドレノメデュリン濃度上昇作用

dx.doi.org 大建中湯は消化管症状の治療に広く用いられている漢方薬である。大建中湯が血中アドレノメデュリン(ADM)濃度に及ぼす作用メカニズムは興味深いものがある。更に、ヒトのクローン病治療における大建中湯の効果は明確にされていない。本研究の主…

経口投与後の大建中湯活性成分の腸管内、門脈内、末梢血内プロファイル

DOI: 10.1002/prp2.165 www.ncbi.nlm.nih.gov 医療用漢方製剤である大建中湯は、構成生薬として山椒、乾姜および人参を含むが、日本において広くさまざまな腸管の疾患に用いられるほか、米国で治療薬としての開発が進められている。大建中湯成分は、管腔側 …

六君子湯の食後血糖と脂質代謝に対する作用

www.ncbi.nlm.nih.gov 【目的と背景】六君子湯は機能性ディスペプシア治療に運動促進薬として用いられている。食事の胃排出の亢進は、食後高血糖やインスリン分泌反応、その結果として脂質代謝に大きな影響を与える可能性がある。本研究の目的は、固形食服用…

ヒトにおける包括的転写解析による当帰芍薬散の薬理学的効果に関する検討

doi.org 当帰芍薬散は、冷え症、むくみ、月経不順などに用いられる漢方薬である。本研究では、当帰芍薬散の効果を薬理学的に解明することを目的に、cDNAマイクロアレイを使った網羅的遺伝子発現解析により、服用で発現変動する遺伝子を探索した。上記3症状を…

大建中湯を経口投与した後、ヒトの血漿および尿に吸収される化合物のプロファイリング

dx.doi.org 医薬用漢方製剤である大建中湯は、術後イレウスを含むさまざまな胃腸障害の治療に広く使用されており、処方薬として現代の医療システムに統合されている。大建中湯は、山椒(zanthoxylum fruit)、乾姜、高麗人参および添加物としてマルトースを…