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漢方薬の代替医療からの脱出

夜間多尿に対するフロセミドと牛車腎気丸の無作為化交差比較臨床試験

DOI: 10.1111/j.1757-5672.2011.00132.x

www.ncbi.nlm.nih.gov

【目的】夜間多尿に対するフロセミドと牛車腎気丸の有効性を無作為化交差比較試験で検討した。

【方法】計36例の夜間多尿患者を登録した。I-PSS(国際前立腺症状スコア)、ピッツバーク睡眠質問表(PSQI)、排尿記録、血圧、尿化学分析血漿B型ナトリウム利尿ペプチド(BNP)、体液水分量を評価した。

【結果】フロセミドと牛車腎気丸の両者は、I-PSSの夜間頻尿スコア、I-PSSQOLスコア、実際の夜間排尿回数、安眠時間を投与前値に比較し有意に改善した。夜間排尿回数と夜間尿量は、牛車腎気丸治療よりフロセミド治療の方で有意に減少した。I-PSS総合スコアと夜間尿量はフロセミド治療のみで有意に改善した。

【結論】フロセミド治療は、多尿を伴う夜間頻尿を確実に改善した。牛車腎気丸治療も夜間多尿を軽度に改善するかもしれないが、その効果を確認するためには、さらなる研究が必要である。

Impact Factor: 1.038 臨床試験登録番号: UMIN000004153