Exodus of Kampo

漢方薬の代替医療からの脱出

六君子湯は、血漿グレリン・レベルを増加させ、機能性ディスペプシア患者の症状を改善する

 

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【背景/目的】機能性ディスペプシア(FD)は、よくある病気であるが、治療法は確立されていない。六君子湯は上部胃腸症状に広く用いられ、そのグレリンに対する作用は非常に興味を持たれている。本研究の目的は、FD患者において、六君子湯の上部胃腸症状に対する作用、およびアシルグレリンレベルに対する作用を評価することである。

【方法】本研究は、並行無作為化比較試験で行った。患者には六君子湯、もしくはドンペリドンを4週間投与した。消化不良症状の総合的変化はGSRS(胃腸症状評価スケール)の質問表のスコアにより評価した。

【結果】27例が登録された。GSRSスコアでは、両群ともにおいて、消化不良症状は有意に改善した。アシルグレリン レベルは、六君子湯投与群の血漿において、投与2週目において有意に増大していた。六君子湯投与群の逆流、消化不良症状の改善は、アシルグレリンの増加と良好な相関があった。

【結論】六君子湯は、アシルグレリンの増加を伴って、FD患者の上部胃腸症状を改善させる。

臨床試験登録番号: UMIN000001922