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漢方薬の代替医療からの脱出

感染後遷延する咳治療における麦門冬湯の鎮咳作用:19例での予備的臨床試験

 

DOI: 10.1016/j.phymed.2011.02.017www.sciencedirect.com

麦門冬湯の感染後遷延する咳に対する作用を検討した。麦門冬湯非投与群(A群、11例)と麦門冬湯2週間投与群(B群、8例)とを、β2刺激薬をベース治療として多施設RCTで検討した。有効性と安全性は咳日誌、VAS、睡眠アンケートで比較した。治療開始4および5日目において、B群の咳スコアはA群に比較し有意に改善され、麦門冬湯の早期の鎮咳作用が確認された。治療開始2週目の評価では、両群とも咳スコアの改善レベルは同程度であった。VASと睡眠アンケート項目においては有意な差は認められなかった。以上のことから、麦門冬湯は感染後遷延する咳の治療に有用であった。

Impact Factor: 3.610 PMID: 21514123