Exodus of Kampo

漢方薬の代替医療からの脱出

COPD患者の咳に対する麦門冬湯の予備的研究

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DOI: 10.1016/j.phymed.2010.11.006

www.sciencedirect.com

【目的】麦門冬湯とのCOPD患者の咳に対する作用の評価。

【計画】16週間の無作為化された非盲検の交差デザイン。

【設定】2007年5月から2009年3月までの日本の1つの大学病院と2つの総合病院の外来診療所

【参加者】24名の高齢のCOPD患者(65歳以上の男性15名、女性9名)。

【介入】麦門冬湯8週間投与、非投与の交差。

【評価項目】主要評価項目はVASと咳日誌により評価した咳の激しさと頻度。二次評価項目はSt. George's Respiratory Questionnaire(SGRQ)を用いたQOL、および肺活量による肺機能評価。

【結果】麦門冬湯は最初の治療期間(0-8週)では有意な(p=0.004)咳の激しさの改善を示し、2番目の治療期間(8-16週)では改善傾向を示した(p=0.129)。QOLや肺機能は麦門冬湯の影響を受けなかった。

【結論】麦門冬湯は高齢者COPD患者において鎮咳作用を有していると考えられた。有効性をさらに確実なものにするには、大規模なプラセボ対照試験が必要である。

Impact Factor: 3.610 PMID: 21177084