Exodus of Kampo

漢方薬の代替医療からの脱出

単一の小児がんセンターでがんと血液疾患の積極的治療を受ける入院小児における統合腫瘍学のパイロット調査

DOI: 10.1177/15347354231185137

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

【目的】血液疾患および固形がんで入院中の小児を対象に、漢方を中心とした統合腫瘍学に関する治療法および患者の意識を評価すること。

【方法】2018年1月25日~2月25日に名古屋大学医学部附属病院小児科に血液疾患または腫瘍性疾患で入院した小児全員を対象とした前向き調査。

【結果】調査には48例から回答があった。その内訳は、6歳以下27例、13歳以上11例、7~12歳10例で、血液悪性腫瘍19例、非悪性血液・免疫疾患9例、固形腫瘍20例であった。全患者の42%に医療用漢方エキス製剤が投与され、80%が高い有効性を報告した。他の治療法の使用頻度はかなり低かった。漢方治療を受けた小児では、漢方エキス製剤の経口投与は困難であった。小児血液・腫瘍学における漢方の統合的使用は77%が希望し、79%が漢方に関するより多くの情報を希望した。全体の90%が漢方専門の小児血液・腫瘍専門医の診察を希望していた。

【結論】小児血液・腫瘍学における漢方の貢献は、がんおよび血液疾患の積極的治療において高く評価された。

PMCID: PMC10327997 Impact Factor: 2.9