Exodus of Kampo

漢方薬の代替医療からの脱出

晩発性性腺機能低下症患者における漢方薬の臨床効果について

DOI: 10.3109/13685530903536684

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

【はじめに】女性の更年期障害の諸症状を緩和するために、ホルモン補充療法に加えて、非ホルモン療法、特に漢方薬が使用されてきた。今回、男性の晩発性性腺機能低下症(LOH)に対する漢方薬の有効性と安全性を検討した。

【方法】LOH患者151例に対し、漢方薬の投与を行った。患者さんの証に応じて、最も適切な漢方薬を投与した。4週間後、LOHの症状の改善と簡易更年期障害指数(SMI)のスコアに基づいて臨床効果を評価した。さらに、漢方薬の有効性の予測因子を分析した。

【結果】LOH患者151例のうち、63例(41.8%)がLOH症状の緩和とSMIスコアの正常化の両方を達成し(Excellent response group)、44例(29.1%)がLOH症状の緩和とSMIスコアの正常化の両方を達成した(Fair)。しかし、44例(29.1%)の患者さんでは、LOH症状の緩和もSMIスコアの正常化も見られなかった(Poor)。また、副作用は4例(2.6%)にのみ認められた。このように、実証かつ軽度のLOH症状を示す患者は、漢方薬の優れた候補者であると思われた。

【結論】漢方薬は、LOHに対する有効かつ安全な治療法である。

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