Exodus of Kampo

漢方薬の代替医療からの脱出

ドネペジルと加味帰脾湯の併用療法がアルツハイマー病の認知機能に及ぼす影響:後ろ向き研究

DOI: 10.1002/tkm2.1045

www.semanticscholar.org

【目的】加味帰脾湯は、不眠症、落ち着きのなさ、恐怖などの心理的症状を治療するために使用される漢方薬である。この研究の目的は、アルツハイマー病(AD)と診断された患者の認知機能に対する加味帰脾湯エキスとドネペジル(DPZ)の併用効果を調査することとした。

【方法】この併用療法(CBT)の効果をミニメンタルステート検査(MMSE)を用いて遡及的に分析した。AD患者はDPZ(5mg/日)で治療された。不眠症などの心理的症状のある患者にも、DPZの開始から3か月後に加味帰脾湯エキス(7.5g/日)が投与された。

【結果】2010年5月から2013年1月の間に初めて外来を訪れた患者の医療記録が遡及的に評価され、各群から6例の患者がこの研究の候補として選択された。 DPZおよびCBT群のMMSEスコア合計の変化は、6か月まで顕著ではなかった。12か月の時点では、スコアは顕著でしたが有意ではなかった。認知機能はCBT群で維持され、DPZ群では悪化した。MMSEサブスケール解析では、CBT群の記憶想起遅延スコアは統計的に有意な形で維持された。

【結論】CBTはDPZの効果を延長する可能性があるため、CBTはDPZを使用した単独療法よりも有益である可能性がある。