Exodus of Kampo

漢方薬の代替医療からの脱出

日本における癌患者の症状を制御するための漢方薬の臨床使用:全国横断調査

doi.org

【背景】漢方薬は薬用植物やハーブから生産される日本の伝統薬である。がんに関連する症状を制御するための漢方薬の有効性が報告されているが、実際の全国的な臨床使用は包括的に調査されていない。緩和ケアの分野での癌患者に対する漢方薬の医師の認識とその臨床使用を調査することを目的とした。

【方法】388の主要ながん治療病院と緩和ケアユニット(PCU)を備えた161の認定医療機関の緩和ケアチームで働く549名の医師に、横断式の自己管理匿名アンケートを配布した。

【結果】地理的に大きな偏りなく全国に均等に分布した311名の医師(回答率、56.7%)から有効回答を得た。癌関連の症状を抑制するために、医師の64.3%が漢方薬を処方した。漢方薬で治療された症状は、しびれ/知覚過敏(n=99、49.5%)、便秘(n=76、38.0%)、食欲不振/体重減少(n=72、36%)、筋痙攣(n=71、35.5%)と疲労/倦怠感(n=64、32.0%)だった。処方に関する未解決の問題として、医師の60.7%(n = 173)が剤形の工夫が必要であるという問題を提起した。

【結論】漢方薬の臨床使用を増やすには、臨床研究からのより多くの根拠が必要である。さらに、それらの作用メカニズムは、実験室での研究を通じて明らかにされるべきである。

Impact Factor: 2.833 PMID: 23167528 PMCID: PMC3537749