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漢方薬の代替医療からの脱出

インフルエンザワクチン接種後の高齢者における抗体価の維持に対する十全大補湯の長期的効果

doi.org

多施設ランダム化比較試験において、インフルエンザワクチン接種に対する十全大補湯アジュバント効果の広範な分析を実施した。この研究では、インフルエンザ感染後の高リスク群の高齢者を対象に、インフルエンザワクチン接種後の抗体価に対する十全大補湯の増強効果を28週間研究した。千葉県、群馬県富山県にある4つの介護施設から65歳以上の91例を募集した。参加者は無作為に十全大補湯と対照群に割り当てられた。血液サンプルは、ワクチン接種の4週間前、ワクチン接種時、およびワクチン接種の4、8、12、および24週間後に採取した。次に、A/カリフォルニア/7/2009(H1N1)、A/ビクトリア/210/2009(H3N2)、およびB/ブリスベン/60/2008に対する赤血球凝集抑制(HI)力価を手動で測定した。H3N2に対するHI力価の有意な増加が、対照群と比較して十全大補湯群のワクチン接種後8週目に観察され(P=0.0229)、十全大補湯群のHI力価は、対照群と比較して4週間から24週間に大幅に増加した(P=0.0468) 。結論として、我々の結果は、対照群と比較して、十全大補湯がインフルエンザワクチン接種後、特にA/ビクトリア/210/2009(H3N2)に対する抗体産生を増加および延長させることを示した。

CiteScore: 2.900 Impact Factor: 1.813

PMID: 24348705 PMCID: PMC3852084