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漢方薬の代替医療からの脱出

腹痛と膨満感を伴う結腸直腸癌患者の術後の消化管運動に対する大建中湯の効果:前向き無作為化試験

doi.org

【目的】術後イレウス(POI)の潜在的なリスクがある手​​術を受けている大腸癌患者に対する大建中湯の有効性と安全性を調査すること。

【方法】手術が予定されている、腹痛と膨満感を伴う結腸直腸癌患者を、ランダムに大建中湯群または対照群に割り当てた。大建中湯群に割り当てられた患者には、周術期に1日あたり15 gの大建中湯が投与された。次に、周術期の胃腸症状を2群間で比較した。

【結果】一群あたり30例というサンプルサイズの目標は間に合わなかったため、各群の16例について分析を行った。腹痛と膨満感の視覚的アナログスケールスコアは、2群間で同様だった。術後日(POD)1、2、および6の1日あたりの排便回数は、大建中湯群で有意に低かった。 POD 3および28での不完全な排便感覚の発生率も、大建中湯群で有意に低かった。大建中湯に関連すると思われる有害事象はなかった。

【結論】大建中湯は潜在的に下痢を抑制し、1日あたりの排便回数と結腸直腸手術後の不完全な排便の感覚を減らすことができる。したがって、周術期の大建中湯の使用は、手術を受けている腹痛と膨満感を伴う結腸直腸癌患者にとって安全である可能性がある。
Impact Factor: 1.878 PMID: 32588153