Exodus of Kampo

漢方薬の代替医療からの脱出

六君子湯は、機能性ディスペプシア患者の不安と相関する上部消化管症状を同時に改善する:無作為化臨床試験(DREAM試験)

DOI: 10.1111/nmo.13319

www.ncbi.nlm.nih.gov

【背景】不均一な障害である機能性ディスペプシア(FD)は複数の病原性メカニズムを含む。FDの治療法の開発は困難である。FD患者における日本の漢方薬である六君子湯の有効性を判定するために、無作為化プラセボ対照二重盲検臨床試験を実施した。

【方法】ヘリコバクターピロリ感染、顕著な胸焼けおよびうつ病を除外し、ローマIII基準を満たしたFD患者(n=192)が、日本の56病院で登録された。 2週間の単盲検プラセボ治療後、連続して症状を有した患者128例を8週間の六君子湯(n=64)またはプラセボ(n=61)にランダムに割り当てた。有効性の主要評価項目は、global assessment of overall treatment efficacy(OTE)である。副次的評価項目は、上部消化管障害の患者評価-症状重症度指数(PAGI-SYM)、グローバルな総合症状スケール(GOS)、および胃食道逆流症の症状の修正頻度スケール(m-FSSG)によって評価される上部胃腸症状および病院の不安とうつ病スケール(HADS)によって評価される心理的症状の改善である。

【主な結果】六君子湯は8週間でプラセボと比較してOTEを増加させました(P= .019)。六君子湯は8週間で上部消化管症状(PAGI-SYM、GOS、およびm-FSSG)、特に4週および8週後のPAGI-SYMサブスケールで食後の満腹感/早期飽満感(P= .015およびP= .001)および鼓腸(P= .007およびP = .002)を改善した。8週間でのHADSの改善(P= .027)は、PAGI-SYM(r= .302、P= .001)、GOS(r= .186、P= .044)、およびm-FSSG(r= .462、P<.001)、食後の満腹感/早期飽満感(r= .226、P = .014)、消化不良(r = .215、P = .019)、およびPDS(r= .221、P = .016)と相関した。

【結論と推論】六君子湯は、FD患者にとって胃腸症状と心理的症状を同時に治療するのに有益かもしれない。

Impact factor: 3.803