Exodus of Kampo

漢方薬の代替医療からの脱出

婦人科患者における五苓散の術後嘔吐嘔気に対する効果

doi.org

【背景】五苓散は、術後の悪心嘔吐(PONV)を予防する可能性がある。この研究の目的はハイリスク集団のPONVに対する五苓散の効果を、無作為化二重盲検プラセボ対照方式で評価することであった。

【研究結果】婦人科手術を受ける患者は、五苓散とコントロール群にランダムに割り当てられた。プロポフォールとレミフェンタニル全身麻酔を施した。気管内挿管後、セボフルラン、フェンタニル、およびレミフェンタニルによる麻酔が維持された。手術が完了する約1時間前に、20mlの水に溶かした五苓散 7.5g(五苓散群)または水(対照群)を経鼻胃管から投与した。この研究の主要評価項目は、抜管後最初の2時間のPONVの発生率とした。中間分析では、五苓散には効果がないことが明らかだった。したがって、患者の募集を中止し、83例のデータに基づいて結果を提示した。抜管後最初の2時間のPONVの発生率は、五苓散群で45%(n=40)、対照群で46.5%(n=43)(p=0.89)だった。抜管後最初の24時間のPONV発生率または重症度に有意差はなかった。

【結論】五苓散にはハイリスク患者のPONVを予防する効果がほとんどない。

SNIP: 0.802 SJR: 0.121 PMID: 29457096 PMCID: PMC5804648