【背景/目的】漢方薬の六君子湯は、胃食道逆流症状を緩和することが実証されている。しかし、食道運動機能に対する六君子湯の効果は完全には決定されていない。この二重盲検交差研究は、食道運動機能および胃食道逆流に対する六君子湯の影響を調査するために実施された。
【方法】被験者は10名の正常な男性ボランティアだった。六君子湯の1週間投与の有無による食道括約筋圧の低下および食道体蠕動収縮を交差方式で調べた。食後の胃食道逆流もマルチチャンネルインピーダンスpHデュアルモニターを使用して測定さた。
【結果】7.5g /日の標準用量での六君子湯は、食道の近位、中部、および遠位セグメントで測定された食道蠕動収縮圧を有意に増強しなかったが、仰臥位では安静時の下部食道括約筋圧の増加が観察された。さらに、六君子湯投与は、食後の胃食道酸、非酸逆流イベントを減少させず、食道クリアランス時間を促進しなかった。
【結論】標準用量の六君子湯は、健康な成人の食道運動活性または胃食道逆流に有意な影響を与えなかった。
Impact Factor: 3.179 PMID: 22523727 PMCID: PMC3325303
