Exodus of Kampo

漢方薬の代替医療からの脱出

大建中湯は脳血管障害患者の機能性便秘症を改善する

dx.doi.org

大建中湯の便秘症に対する効果を検討するため、参加6病院においてROMEⅢ基準に基づき機能性便秘症と診断された脳血管障害患者を症例登録した。34例(男性 17例 女性 17例;平均年齢78.1±11.6歳)を無作為に2群に分け、便秘の従来治療は全例が受け、大建中湯群には更に大建中湯15.0g/日を4週間投与した。Constipation scoring system(CSS)による便秘の程度および腸内ガス量(GVS:腹部単純X線撮影により小腸ガス量を推計)を、4週間の観察期間の前後で評価した。大建中湯群は対照群に比べ有意なCSS全体スコアの改善を示した(p<0.01)。加えて、CSS質問項目のうち排便頻度(p<0.01)、残便感(p=0.049)、浣腸または摘便の必要性(p=0.03)においても大建中湯群では有意な改善が認められた。GVSに関しても、大建中湯群は対照群に比べ有意に改善した(p=0.03)。従来治療への大建中湯併用療法は、脳血管障害患者の機能性便秘症治療において有効であることが示された。

Impact Factor: 1.984 PMID: 25089144 PMCID:PMC4095989

臨床試験登録番号: UMIN000007393