Exodus of Kampo

漢方薬の代替医療からの脱出

大建中湯の健康な日本人ボランティアへの単回経口投与後の薬物動態

 

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大建中湯の薬物動態を、大建中湯 2.5g、5g、10g単回経口投与後の健常ボランティアで調査した。大建中湯の6種類の成分(hydroxy-α-sanshool(HAS)、hydroxy-β-sanshool(HBS)、[6]-shogaol(6S)、[10]-shogaol(10S)、ginsenoside Rb(1)(GRB1)、ginsenoside Rg(1)(GRG1))はLC-MS/MSで測定した。山椒から抽出されたHASは、調査した6種類の物質のうちで、最も高い血漿濃度を示した。HAS、HBS、6S、10Sの血漿濃度は、投与30分以内に最大濃度に達し(大建中湯の5g投与後それぞれ約400、80、0.14、0.6ng/ml)、平均半減期は約2時間だった。それゆえに、これらの化合物は急速に吸収され、排泄されたことになる。GRG1の血漿濃度は投与後4時間で最大濃度に達し(大建中湯の5g投与後 2ng/ml)、半減期は約40時間だった。GRG1の血漿濃度は極めて低値であった(0.023ng/ml以下)。HAS、HBS、6S、10Sの薬物動態は、大建中湯の2.5g-10g/日の範囲以内の線形であった。一方、GRB1とGRG1の動態は用量に比例せず、頭打ちが観察された。

Impact Factor: 3.64 PMID: 21724872