舌痛症患者治療における漢方薬(柴朴湯)の効果
DOI: 10.1016/S1079-2104(98)90204-9
【目的】本研究では舌痛症患者の治療に対する柴朴湯の有用性を検討した。
【試験デザイン】舌痛症患者200例を柴朴湯または抗不安薬(ジアゼパム)+ビタミンB複合剤に割り当て、各薬剤をそれぞれ3ヶ月間経口投与した。 臨床評価項目は以下の主観的症状である。疼痛、灼熱感、違和感。有効性は次のように評価した:「著効例」3つ全ての症状消失;「有効例」疼痛の改善;「無効例」疼痛の改善なし。
【結果】柴朴湯投与群の有効率は1ヶ月後70%、2ヶ月後85%、3ヶ月後92%であり、抗不安薬+ビタミンB複合剤群(対照群)では1ヶ月後74%、2ヶ月後71%、3か月後69% であった。柴朴湯群では有意な副作用は認められなかったが、対照群では33例で眠気が認められた。
【結論】本結果は柴朴湯が舌痛症患者の長期治療において臨床的に有用な薬剤である可能性を示唆している。
Impact Factor: 1.718 PMID: 9868725