Exodus of Kampo

漢方薬の代替医療からの脱出

漢方薬と西洋薬の相互作用に関する研究II 健常者における小青竜湯とカルバマゼピンの薬物動態学的相互作用

 

ci.nii.ac.jp

漢方薬の小青竜湯と抗てんかんカルバマゼピンとその活性代謝物(カルバマゼピン10,11-エポキシド、CBZ-E)の体内動態特性を健常男性4例で検討した。本研究は、非盲検無作為化交差試験である。対照群は食前にテグレトール錠剤(CBZ 200mg)を単回経口投与した。併用群は小青竜湯3gを1日3回食前投与で7日間投与し、途中4日目に小青竜湯を投与2時間後にCBZを投与した。血中CBZ並びにCBZ-E濃度は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて測定した。対照群と小青竜湯併用群における血中最大濃度(Cmax)、Cmax到達時間、消失半減期血漿中濃度時間曲線化面積、CBZ並びにCBZ-Eの平均滞留時間に統計的有意差は見られなかった。健常男性4例において1週間に渡る小青竜湯併用投与は、CBZ経口投与後のCBZまたはCBZ-Eの体内動態に影響を及ぼさなかった。