Exodus of Kampo

漢方薬の代替医療からの脱出

化学療法中の食道がん患者に対する漢方薬の影響:口腔衛生および口腔疾患の臨床試験

doi.org

【目的】この研究の目的は、化学療法を受けている食道がん患者の口腔粘膜炎、舌苔細菌、および歯肉の状態に対する2つの漢方薬の使用の影響を調査することだった。

【方法】徳島大学病院で化学療法を受けた23例の食道がん患者が含まれていた。専門の口腔ヘルスケアを受けた参加者は、3群に無作為に分けられた:7例の被験者は大黄甘草湯シャーベットを投与、7例の被験者は半夏瀉心湯シャーベットを投与、9例の被験者は何も投与せず(対照)。 臨床パラメータに加えて、舌苔中の総細菌数および特定の歯周病原性細菌数を決定した。

【結果】3群間で口腔粘膜炎の発症に差は認められなかった。しかし、舌苔インデックス、歯肉指数(GI)、プラーク指数、総細菌数、Fusobacterium nucleatumおよびCampylobacter rectusは化学療法中に減少した。より具体的には、GIとF. nucleatumおよびC. rectusの数は、対照群と比較した場合、大黄甘草湯群で有意に減少した(psize 8 <0.05)。半夏瀉心湯群では、そのような違いは観察されなかった。

【結論】この臨床試験は、大黄甘草湯が食道がん患者の歯肉の炎症を緩和し、歯周病原性細菌のレベルを低下させるのに有効である可能性を示した。

PMID: 30282858