Exodus of Kampo

漢方薬の代替医療からの脱出

ドセタキセル/5-FU/シスプラチンを用いた化学療法を受けた進行性食道がん患者のQOLに対する新規支持療法薬物候補、六君子湯の臨床研究

 

dx.doi.org

【目的】ドセタキセル/5-FU/シスプラチン療法(DFP療法)は、有用な進行性食道癌治療である。しかし、化学療法による吐き気や嘔吐のような有害作用により化学療法の継続がしばしば難しくなる。そこで、我々は六君子湯の化学療法による吐き気や嘔吐に対する作用を検討した。

【方法】ドセタキセル/5-FU/シスプラチン療法を受けている19例を登録した。患者は無作為に以下の2群に分けた:(1)六君子湯投与群、(2)無治療群。2群間で次のパラメーターを比較した:(1)症状の頻度、(2)嘔吐、吐き気、吐き気スコア、(3)QOLスコア。

【結果】症状の発生率は、対照群に比較し 六君子湯投与群で低かった。六君子湯群の吐き気スコアは対照群よりも有意に低かった。QOLスコアにおいては、気分スコア、およびADL(日常生活動作)スコアは対照群において有意に低下した。

【結論】DFC化学療法を受けている患者においては六君子湯の投与を推奨する。

CiteScore: 1.88 PMID: 22312520 PMCID: PMC3263686