口腔灼熱症候群に対する立効散の短期鎮痛効果: 単群コホート研究
口腔灼感症候群(BMS)は、慢性的な口腔痛の疾患である。BMSはNociplastic painの一種であるという説がある。BMSに対する標準的な治療法はまだ確立されていない。漢方薬は東洋の伝統薬である。本研究の目的は、BMSの治療における立効散の有効性を評価することである。BMSと診断され、1日3回、約4週間(29.5±6.5日)にわたり立効散(1日総投与量;7.5g)を単独で投与された20例を対象に、単施設レトロスペクティブ研究が実施された。立効散はお湯に溶かして内服した。平均年齢は63歳で、90%が他の疾患で治療中であったが、この試験期間中、立効散以外の服薬状況は同じであった。患者に有害事象は認められなかった。NRS(Numerical Rating Scale)またはVAS(Visual Analog Scale)/10のスコアは、立効散投与開始時から1ヵ月後までの間に有意に減少した(-2.1±1.2、p<0.05)。立効散には、BMS患者においてNRSを2段階低下させる短期効果がある。
PMID: 38790975 PMCID: PMC11118399
Impact Factor: 3.9 CiteScore: 5.2