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漢方薬の代替医療からの脱出

生体肝移植後の早期術後転帰に及ぼす大建中湯の影響に関する前向き単一施設研究

DOI: 10.1016/j.asjsur.2017.12.003www.ncbi.nlm.nih.gov

【背景】本研究の目的は、生体肝移植(LDLT)後の初期の術後転帰に対する大建中湯の影響を調査することであり、腹部膨満と細菌転流の予防に焦点を当てた。

【方法】成人LDLTレシピエントは、大建中湯を投与された(n=20、A群)または投与されなかった(n=20、B群)2群に前向きに割り当てられた。LDLTから7日後のガスボリュームスコア(GVS)として定義された腸ガスの面積を算出した。術後の肝機能検査、細菌感染、ウイルス感染、真菌感染の発生、LDLT後のGVSをレビューした。

【結果】LDLT後の肝機能検査とアンモニアレベルに有意差はなかった。また、感染率と培養試験の結果は群間で差はなかった。 LDLTの7日後のGVSの中央値は、A群(0.26(範囲、0.12-0.58))とB群(0.23(範囲、0.15-0.42))の間で有意差はなかった。

【結論】感染または腹部膨満の予防に関して、LDLT後の14日間の大建中湯投与にはプラスの影響は観察されなかった。

Impact Factor: 1.560