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漢方薬の代替医療からの脱出

COVID-19にさらされた日本の医療従事者の曝露後予防のための麻黄湯:単一施設の研究

doi.org

【背景】COVID-19の曝露後予防(PEP)に関する研究はほとんど行われていない。この研究は、COVID-19と同様の症状を伴う疾患に一般的に使用される麻黄湯が、SARS-CoV-2による院内感染の拡大を防ぐための曝露後予防に再利用できるかどうかを判断するために行われた。

【方法】2021年4月にCOVID-19クラスターを経験している日本の病院でSARS-CoV-2に感染するかどうかについて、55名の医療従事者(HCW)のデータのコホート解析が行われた。42名の医療従事者にPEPが処方され、4月中旬に3日間服用した。対照群は麻黄湯の使用を拒否した13名の医療従事者であった。ポリメラーゼ連鎖反応は、週に1~2回、または参加者が COVID-19の症状を示したときに定期的に実施された。

【結果】職業、性別、または平均年齢によって、麻黄湯群と対照群の間に背景の違いはなかった。重篤な副作用は認められなかった。1 週間の観察期間中COVID-19 と診断された被験者は、麻黄湯群(N=3、7.1%)で、対照群(N=6、46.2%)よりも有意に少なかった。 麻黄湯の予防効果は84.5%だった。

【結論】麻黄湯の経口投与は、院内COVID-19感染に対するPEPとして有効であることが示唆された。

PMID: 35361537 PMCID: PMC8934734 Impact Factor: 2.065