Exodus of Kampo

漢方薬の代替医療からの脱出

不育症の女性の出生率に及ぼす漢方薬の効果

DOI: 10.1002/ijgo.13477

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

【目的】実生活で不育症を繰り返している患者の全体的な出生率に対する漢方薬の有効性を決定すること。

【方法】この後ろ向きコホート研究では、JMDC請求データベースを使用して、2005年1月1日から2018年8月31日までの間に不育症と診断された女性を抽出した。不育症の治療として漢方薬を投与されたかによって、対象となる女性を2群に分けた。主要評価項目は、研究期間中の出生率とした。傾向スコアマッチング、カプランマイヤー累積発生率プロット、ログランク検定およびコックス比例ハザード回帰モデルを使用して、漢方薬を使用した患者と使用していない患者の主要評価項目を比較した。

【結果】対象の5,517例のうち、1,652例が漢方薬を使用し、3,865例は未使用だった。傾向スコアマッチング後、2.0年での出生率は、漢方薬群で15.7%、非漢方薬群で11.2%だった。4.0年で、2群間の差はわずかに増加した。全体的な出生率は、2群間で有意に異なった(ハザード比、1.32;95%信頼区間、1.13-1.53;P=0.0003)。

【結論】漢方薬は、不育症の患者の出生率を改善する可能性がある。

Impact Factor: 2.216