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漢方薬の代替医療からの脱出

長期経管栄養後の日本人高齢者の経口栄養の回復:美山病院での挑戦

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【状況】日本では、経口で食物を摂取できない多くの患者は、長期間にわたって外部経管栄養を使用して管理されている。経管栄養は栄養管理には役立つが、患者の生活の質を大幅に低下させる。

【目的】高齢者の経管から経口摂取への移行に影響を与える要因を検討した。

【設定と設計】2018年1月1日から2019年12月28日まで実施された単一施設の後ろ向き予備的研究。

【方法と材料】美山病院で経管栄養を12か月以上行った後、経口摂取に戻ろうとした患者を募集した。14例(男性と女性の比率=6:8;年齢=83.9±2.6歳)が経口摂取を再開しようとした。患者の診断、経管栄養の期間、性別、嚥下反射時間、および広南スコアを調査した。嚥下反射が4秒を超える患者には、半夏厚朴湯が投与された。

【結果】14例のうち、7例はなんとか経口摂取を再開し(1群)、残りの7例は失敗した(2群)。 患者の2つの群間では、平均年齢、経管栄養の期間、嚥下反射時間、および性別に関して有意差を示さなかった。しかし、1群の意識レベルは2群の意識レベルよりも有意に高かった。

【結論】経口摂取を正常に再開した患者がより高い意識レベルだったことは、適切な意識を持つ患者では経口摂取を考慮すべきであることを示唆している。

PMID: 33110796 PMCID: PMC7586527