Exodus of Kampo

漢方薬の代替医療からの脱出

胃食道逆流症の乳児における六君子湯の有効性

DOI: 10.1111/ped.12582

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

【背景】乳幼児の胃食道逆流症(GERD)は、世界中で医師と相談する最も一般的な理由の1つである。六君子湯は、成人および小児患者のGERDに有効である。この研究の目的は、乳児のGERDに対する六君子湯の有効性と安全性を評価することした。

【方法】54例の乳児が2004年7月から2012年12月の間にGERDの評価と治療のために紹介された。すべての乳児はよく成長することができなかった。牛乳タンパク質アレルギー、神経障害または外科的適応のある患者9例を除外した。GERDの乳児45例の臨床記録を遡及的にレビューした。 29例の乳児が六君子湯で治療され(TJ-43;0.3g/kg/日;六君子湯群)、16例の乳児がクエン酸モサプリド0.5mg/kg/日(モサプリド群)で治療された。主要評価項目は、GERDの乳児における六君子湯による臨床症状の緩和と体重増加とした。

【結果】3か月の治療後、六君子湯群ではモサプリド群よりも1日あたりの嘔吐の頻度が有意に低く(P=0.0146)、体重Zスコアはモサプリド群よりも六君子湯群で有意に高かった(六君子湯群、-2.5±1.5 vs モサプリド群、-5.0±2.0;P=0.0386)。どちらの群にも副作用は認められなかった。

【結論】六君子湯は、GER症状の緩和とGERDの乳児の体重増加に対して安全かつ効果的である可能性がある。

Impact Factor: 1.139