Exodus of Kampo

漢方薬の代替医療からの脱出

日本におけるインフルエンザ治療でのオセルタミビルと麻黄湯の医療費の概算比較

DOI: 10.1002/tkm2.1027

www.semanticscholar.org

【目的】毎年何百万人もの日本人がインフルエンザに苦しんでいる。これらの患者の多くは、ノイラミニダーゼ阻害剤、特にオセルタミビルで治療されている。漢方薬では、麻黄湯はインフルエンザに対して効果的である。それは子供や青年に投与することができ、オセルタミビルや他のノイラミニダーゼ阻害剤よりもはるかに安価である。インフルエンザ治療においてオセルタミビルが部分的に麻黄湯に置き換えられたとき、医療費の年間節約額(ASMC)を全国レベルで推定した。

【方法】以下の変数を推定した。(i)日本における通常の(非パンデミック)年のインフルエンザ患者の数;(ii)オセルタミビルを処方される患者の数;(iii)オセルタミビルの代わりに麻黄湯を処方された患者の数;(iv)オセルタミビルの代わりに麻黄湯エキスが処方された場合の患者あたりの医療費の削減。 ASMCは、(iii)と(iv)を掛けて計算した。

【結果】推定300万人の患者がオセルタミビルではなく麻黄湯を処方された場合、患者あたりの医療費は3000円削減され、ASMCの概算は90億円にも及ぶ。

【結論】麻黄湯による直接的な医療費の削減とASMCの規模はかなり大きかった。麻黄湯が実際に導入されれば、インフルエンザ治療はより効率的になる。