Exodus of Kampo

漢方薬の代替医療からの脱出

前立腺癌の強度変調放射線療法中の漢方薬による直腸ガスの分析と管理:症例集積研究

DOI: 10.1089/acm.2015.0271

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

【目的】前立腺癌の強度変調放射線療法(IMRT)中は、標的、膀胱、直腸の位置を一定に保ち、放射線腸炎などの有害事象を減らし、局所腫瘍の制御を強化する必要がある。この目的のために、直腸内容物をできるだけ減らすことが重要である。大柴胡湯と茯苓飲合半夏厚朴湯は、腹部膨満感または便秘の患者の治療に使用されている漢方の処方である。

【材料と方法】この研究では、漢方診断に従って前立腺IMRT中の直腸ガス量に対する大柴胡湯と茯苓飲合半夏厚朴湯の効果を調査した。5例の患者は、5.0または7.5g/日の用量の大柴胡湯または茯苓飲合半夏厚朴湯で治療された。大柴胡湯または茯苓飲合半夏厚朴湯投与の前後に、各治療セッションの前に撮影された189メガボルトのコンピュータ断層撮影画像における直腸ガスの量と、直腸ガスのドレナージの頻度を評価した。

【結果】大柴胡湯または茯苓飲合半夏厚朴湯治療後、直腸ガスの平均体積は6.4から2.1mLに減少し、ガス排出の平均頻度は43%から9%に減少した。

【結論】大柴胡湯と茯苓飲合半夏厚朴湯は、直腸ガスを減らすのに役立つと思われる。これは、放射線腸炎を予防し、IMRTによる前立腺癌の局所制御を改善するのに役立つ。

Impact Factor: 2.109