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漢方薬の代替医療からの脱出

消化管症状および胃運動機能に対する六君子湯の効果:ベルギーの機能性ディスペプシア集団における最初の研究

DOI: 10.1111/nmo.13739

www.ncbi.nlm.nih.gov

【背景】六君子湯は、日本の比較試験で機能性ディスペプシア(FD)の治療に有効性を示している。ヨーロッパの患者および作用機序に対する推定上の利益は確立されていない。

【方法】この研究では、無作為化プラセボ対照クロスオーバー研究で、FD-PDS患者の胃運動性およびGI症状の知覚に対する六君子湯の効果を調べた。2週間の慣らし期間の後、患者は4週間のウォッシュアウト期間で区切られた4週間、六君子湯または対応するプラセボ(2.5g 1日3回)を投与された。症状は、研究全体を通してルーベン食後苦痛スケール(LPDS)日記によって評価された。ベースライン時および両治療群の後に、胃内圧(IGP)を測定して、胃の調節と胃の運動性を評価した。同時に、GI症状は100mmの視覚アナログスケールで記録された。検証された症状アンケート(PAGI-SYM、VSI、DSS、およびPHQ)は、研究の訪問毎に記入された。

【主な結果】23例が研究を完了した(33±14歳、22.7±3.22kg/㎡)。胃内圧は数値的には有意ではなかったが、六君子湯後はベースラインおよびプラセボと比較して低かった(P=0.14)。IGP測定中に評価された胃の調節、栄養量の許容度、および症状に違いはなかった。六君子湯投与後は、ベースラインと比較して、早期の満腹感と食後の満腹感(日記)が低下した(両方ともP<.041)。プラセボは、評価された他のほとんどの症状も改善した。VSIスコアに大きな変化はなかった。副作用は発生しなかった。

【結論】六君子湯は胃の運動性を変えなかった。六君子湯による治療は、FD患者の上部GI症状を改善したが、LPDS日記、PAGI-SYM、SF-NDI、およびDSSスコアを使用して同様に高いプラセボ効果が観察された。六君子湯は安全で忍容性が高かった。

Impact Factor: 3.803