Exodus of Kampo

漢方薬の代替医療からの脱出

精神疾患に伴う不眠症における酸棗仁湯の有効性と安全性:非盲検試験

DOI: 10.4172/2327-5162.1000181www.hilarispublisher.com

【背景】先行研究により、不眠症精神疾患の患者に非常によく見られることが確認されている。深刻な不利益を引き起こすベンゾジアゼピン系催眠薬は、長い間精神医学で広く使用されてきた。漢方薬である酸棗仁湯は、脱力感や疲労感、不快感、不眠症、健忘症、神経症の症状がある患者に使用される。

【目的】酸棗仁湯の有効性と安全性を、不眠症の症状を有する成人精神疾患患者で調べた。

【方法】精神障害統合失調症:17;単極性うつ病:20;双極性うつ病:10;調整障害:12;不安障害:5:その他:17)の診断基準を満たす睡眠障害の81人の成人就寝時に酸棗仁湯(2.5-7.5 g)で4週間治療された。患者は研究全体を通して睡眠を維持した。有効性は、反復測定法を使用して分析された。主要評価項目は、ピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)とした。副次評価項目は、不眠症重症度指数(ISI)、アテネ不眠症尺度(AIS)、臨床全般印象改善(CGI-I)、およびベンゾジアゼピン催眠薬(ジアゼパム等価)の投与量の変更とした。

【結果】4週間の酸棗仁湯療法の後、すべてのパラメーターで有意な症状の減少が観察された(PSQI:10.22±3.23対3.11±3.52;ISI:20.63±4.86対3.38±5.10;AIS:17.41±4.69対2.85±4.23;ベンゾジアゼピン系催眠薬の投与量[ジアゼパム換算、mg]:10.5±4.71対2.98±3.37)。治療に関連する有害事象に関連する離脱はなかった。

【結論】この4週間の非盲検試験のデータは、酸棗仁湯精神疾患の成人患者のこのサンプルの不眠症症状に対する効果的で一般に忍容性の高い治療法であることを示唆している。

Impact Factor: 0.78 臨床試験登録番号: UMIN000014156