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漢方薬の代替医療からの脱出

カルボプラチンを基本とする化学療法を受けている肺がん患者の化学療法誘発性悪心に対する六君子湯の予防効果

doi.org六君子湯は上部消化管症状と食欲不振を改善することが示されている。この研究の目的は、六君子湯がカルボプラチン(CBDCA)を基本とする化学療法を受けている肺がん患者の化学療法誘発性悪心を改善するかどうかを評価することだった。CBDCAを基本とする化学療法の最初のサイクルを受けた肺がん患者を対象に、前後の後ろ向き比較研究が実施された。61例の適合患者のうち、34例は2012年9月と2013年6月から5ヒドロキシトリプタミン3受容体拮抗薬とデキサメタゾンの組み合わせによる標準制吐療法を受け(標準群)、他の27例は2013年7月と2014年12月から標準制吐療法と六君子湯経口投与を受けた(六君子湯群)。吐き気のない割合は、標準群と六君子湯群の間に有意差を示さなかった(全体の段階:標準群 64.7% 対六君子湯群 74.1%、 p=0.579)。サブグループ分析では、女性患者では、六君子湯群の吐き気なしの割合が標準群よりも有意に高かったことが示された(全体の段階:44.4% 対 100%、 p=0.034)。六君子湯は、CBCDAを基本とする化学療法を受けている肺がん患者の吐き気に対する標準的な制吐療法に対する追加の予防効果を実証しなかったが、女性患者では吐き気の予防効果を示した。

Impact Factor: 0.880 PMID: 31685089