Exodus of Kampo

漢方薬の代替医療からの脱出

便失禁の管理における大建中湯の臨床的有効性:単一施設の観察研究

DOI: https://dx.doi.org/10.23922%2Fjarc.2019-012

PMID: 31768466 PMCID: PMC6845288

臨床試験登録番号: UMIN000031475

抄録

目的

この研究の目的は、便失禁(FI)または肛門括約筋機能障害の症状が大建中湯によって改善されるかどうかを調査することだった。

方法

これは、大建中湯の効果を分析する遡及的観察研究である。この研究はくにもと病院で実施された。ある程度の慢性便秘を伴うFIの症状のために2012年1月から2016年12月に病院を訪れ、大建中湯を服用した患者が登録された。評価される薬剤は、日本の東京の株式会社ツムラによって製造された「ツムラ大建中湯エキス顆粒医療用(TJ-100)」であった。主要評価指標は、大建中湯の投与前後のCleveland Clinic Incontinence Score(CCIS)およびConstipation Scoring System(CSS)のスコアの変化とした。

結果

合計157名の患者が登録された。CCISでは、「固形便の漏出」、「液体便の漏出」、「パッド使用」、および「合計スコア」が大幅に改善された。それとは反対に、CSSでは、「排便補助」のスコアは大建中湯の投与後に大幅に改善されたが、合計スコアに有意な差はなかった。Bristol Stool Form Scaleでは、大建中湯の投与により便の粘稠度を正常化する傾向が示された。大建中湯の投与後、最大安静時肛門圧および最大圧迫肛門圧は著しく増加した。大建中湯による副作用は研究中に観察されなかった。

結論

大建中湯は、排便障害および内肛門括約筋機能障害のある患者のFIの管理に安全で有用な薬剤であると思われる。