Exodus of Kampo

漢方薬の代替医療からの脱出

過敏性腸症候群患者の直腸感覚に対する大建中湯の効果についての予備的研究

doi.org

【背景/目的】胃腸神経を調節する植物性薬剤の大建中湯は、消化管の運動性および機能障害の治療に使用される。 私たちの目的は、過敏性腸症候群IBS)患者の直腸コンプライアンスと感覚に対する大建中湯の効果を研究することでった。

【方法】治療群あたり20名の患者で、大建中湯の効果を評価する単一施設、無作為化、並行群、二重盲検、プラセボ対照、単回投与の薬力学試験を実施した。大建中湯は15g(5g、1日3回)を14〜16日間連続して投与、直腸コンプライアンスおよび直腸感覚(閾値および感覚評価)をベースラインおよび薬物治療の最終日に測定した。主要評価項目は、32㎜Hgでのバルーン拡張に応じた直腸感覚閾値と感覚評価である。副次的評価項目は、直腸コンプライアンス、感覚閾値、評価とトーヌス(空腹時および食後)、腸のパターン、腹痛(平均および最悪の重症度)および鼓脹スコア、IBSQOLおよび安全性プロファイルであった。

【結果】治療後の直腸感覚の評価は、ベースライン(治療前)の評価と、感覚検査時に記録された不安またはストレスのレベルと有意に関連していた。 直腸感覚評価、感覚閾値、空腹時および食後トーヌス、直腸コンプライアンス、腸機能、腹痛または鼓脹スコア、またはIBSの生活の質に対する大建中湯治療の影響はなかった。

【結論】この研究では、大建中湯はIBS患者の直腸コンプライアンスと感覚に大きな影響を与えなかった。

Impact Factor: 3.179 PMID: 26486374 PMCID: PMC4699723